仕入れ・小売向け

仕入れ先の一元管理とは?仕入れ管理の流れと、複数の卸・仕入れサイトを 1 つにまとめる方法

読了目安 約9分
多数の段ボール箱に囲まれた作業机で、ノートパソコンを開いて仕入れた商品の発送準備をする小売事業者

写真: Kampus Production(Pexels)

仕入れ先の一元管理とは、複数の卸・仕入れサイトに分かれた商品検索・発注・請求のやり取りを、1つの画面にまとめて扱うことです。仕入れ先ごとのログインや個別注文の手間を減らし、発注状況を1か所で把握できるようにします。

小売店や EC を運営していると、扱う仕入れ先は少しずつ増えていきます。ジャンルごとに得意な卸を使い分けたり、良いブランドを見つけるたびに新しい仕入れサイトに登録したりするうちに、気づけばログイン先が5つも6つもある、という状態になりがちです。

このガイドでは、「仕入れ管理」という業務全体と「仕入れ先の一元管理」の関係を整理したうえで、発注から支払いまでの業務フローと、複数の卸・仕入れサイトを1つにまとめる具体的な方法を、手順とチェックリストとともに解説します。

仕入れ先の一元管理とは何か

仕入れ先の一元管理とは、複数の仕入れ先に分かれている「商品を探す」「発注する」「請求・支払いをする」という一連のやり取りを、できるだけ1か所にまとめて扱う考え方です。

仕入れ管理と仕入れ先の一元管理の関係

仕入れ管理とは、商品の発注・入荷・支払い・在庫を記録し、抜け漏れなく統制する業務全体のことです。仕入れ先が1社でも複数でも必要になります。仕入れ先の一元管理は、この仕入れ管理の一部で、仕入れ先が複数に分かれたことで別々になった「探す・発注する・請求される」のやり取りを1か所にまとめることを指します。仕入れの相手である卸売事業者の仕組みそのものについては、卸売とは — 小売との違いと仕組みで解説しています。

仕入れ先が1社だけなら、そのサイトにログインして注文すれば済みます。ところが仕入れ先が増えると、次のようにあらゆる作業が仕入れ先の数だけ分かれていきます。ログインは仕入れ先ごと、カートも注文履歴も別々、請求書は締め日も支払い方法もバラバラ、という状態です。

一元管理は、この分かれてしまった作業を束ねます。「どこに何を発注したか」「いつ届くか」「いくら支払うか」を1か所で見渡せるようにするのが目的です。

仕入れ管理の業務フロー — 発注から支払いまでの流れと、仕入れ先が増えると分かれる工程

仕入れ管理の業務は、おおむね次の流れで進みます。仕入れ先が1社なら1本の流れで済みますが、仕入れ先が増えると、それぞれの工程が仕入れ先の数だけ分かれ、間をつなぐ確認作業が加わります。

工程 やること 仕入れ先が増えると起きること
1. 商品を探す・選ぶ 仕入れ先のカタログや仕入れサイトで商品を探し、卸価格・最低注文数量・納期を確認する 仕入れ先ごとに検索し直す。価格や納期の比較が手作業になる
2. 発注する 数量を決めて注文を送る。注文条件(ロット・送料・支払い条件)を確認する 1つの入荷計画でも、仕入れ先ごとに別々のカートで注文する
3. 入荷を確認する 届いた商品を注文内容と照合し、数量や破損を確認する 荷物が仕入れ先ごとに別々の日に届き、どの注文の分かの照合が増える
4. 在庫に反映する 入荷分を在庫として記録し、販売できる状態にする 仕入れ先ごとに商品コードや単位が違い、変換や転記が必要になる
5. 請求書を確認する 請求書と発注・入荷の記録を突き合わせ、金額と数量が合っているか確認する 請求書の形式・締め日・送られ方が仕入れ先ごとに違う
6. 支払う 支払期日までに、指定された方法で支払う 振込先・支払い方法・期日がバラバラになり、経理の締め作業が分かれる

仕入れ先が増えるほど、手間はどこで生まれるのか

仕入れ先が増えると、同じ作業の繰り返しが増えるだけではありません。仕入れ先をまたいで確認したり、突き合わせたりする作業が新しく生まれます。手間がどこで発生するのかを整理すると、次のようになります。

分かれるもの 具体的に生まれる手間
ログイン・アカウント 仕入れ先ごとに ID とパスワードを管理する
カート・発注 1つの入荷計画でも、仕入れ先ごとに別々に発注する
請求・支払い 締め日・支払い方法・振込先がそれぞれ違う
納期・在庫の確認 発注状況を知るために複数のサイトを行き来する
商品の比較 横断で検索できず、価格や納期の比較が手作業になる

中でも見落とされやすいのが、表のいちばん下の「商品の比較」と、いちばん上の「ログイン・アカウント」です。良い仕入れ先を増やすほど選択肢は広がりますが、その分だけ探す手間と管理の手間も増えていく、という板挟みが起こります。

複数の仕入れ先を1つにまとめる3つの方法

複数の仕入れ先をまとめる方法は、大きく3つに分けられます。どこまでの手間を減らしたいかによって、向いている方法が変わります。

方法 向いている場合 注意しておきたい点
スプレッドシートで手作業管理 仕入れ先が2〜3社で、注文の頻度が低い 発注そのものは各サイトで行う。件数が増えると管理表が追いつかなくなりやすい
受発注・在庫管理システム(SaaS)を導入 複数店舗・複数チャネルの在庫や受注をまとめて管理したい 主に自社の販売・在庫を管理するためのツール。仕入れ先での商品検索や発注そのものは別に行う
仕入れ先を横断できる卸マーケットプレイスを使う 仕入れ先ごとの契約・発注・請求をまとめたい 扱える商品は、そのマーケットプレイスに登録された仕入れ先の範囲に限られる

方法1:スプレッドシートで手作業管理する

最も手軽なのは、発注内容や納期を1枚の表にまとめて管理する方法です。費用がかからず、すぐに始められます。エクセルやスプレッドシートで管理表を作る場合、列は「仕入れ先/発注日/商品/数量/納期/支払期日/状態(発注済み・入荷待ち・入荷済み・支払済み)」の7つを用意しておくと、仕入れ先が違っても「今どの注文が入荷待ちか」「今月いくら支払うか」を1枚で一覧できます。ただし発注そのものは各仕入れサイトで行うため、注文の手間自体は減りません。また、各サイトで注文した内容を表に転記するのは手作業です。仕入れ先や注文件数が増えてくると転記が追いつかなくなり、抜け漏れや「状態」の更新遅れが起きやすくなります。複数人で同時に編集する運用にも向きません。

方法2:受発注・在庫管理システムを導入する

受発注・在庫管理システムには、複数の販売チャネルの在庫や受注をまとめて扱えるものがあります。自社が複数のモールや店舗で売っている場合には有効です。こうしたシステムのほかに、仕入れの発注や入荷の記録に特化した仕入管理アプリ・仕入管理ソフトもあり、無料プランや無料で使える範囲を用意しているものもあります。スプレッドシートでは追いつかなくなったが本格的なシステムを入れるほどではない、という段階の選択肢として検討できます。

一方で、これらは主に「自分の販売側」や「自社の記録」を管理するツールです。新しい仕入れ先の商品を探したり、仕入れの発注そのものを1画面で行ったりする用途とは、役割が異なります。

方法3:仕入れ先を横断できる卸マーケットプレイスを使う

もう1つの方法は、複数の仕入れ先の商品を1か所で扱える卸マーケットプレイスを使うことです。仕入れの「探す・発注する・請求される」というやり取りそのものを、1つの画面にまとめられるのが特徴です。

例えば orosy のバイヤーポータルは、複数の仕入れ先・約 20 万点の商品を、1つの画面・1つのカートで検索から発注・請求書まで扱えます。仕入れ先が違う商品でもカートは1つで、個別の交渉や口座開設は orosy が引き受けます。登録・利用は無料で、クレジットカードの登録も不要です。審査制で、審査を待つ間もテストモードで検索から発注まで試せます。登録には事業者サイトの URL が必要です。

卸マーケットプレイスや仕入れサイトは複数あり、それぞれ扱う商材や費用が異なります。主要なサービスの違いは仕入れサイトのおすすめ比較 — 主要5社の費用と特徴にまとめています。

仕入れ先の一元管理を始める手順

いきなり全部をまとめようとすると、かえって混乱します。今の状態を整理してから、範囲を決めて少しずつ移していくのが現実的です。次の順番で進めると、定着しやすくなります。

  1. いま使っている仕入れ先と、それぞれの注文方法・請求方法を書き出す
  2. まとめたい範囲を決める(商品検索まで/発注まで/請求まで、のどこを1つにするか)
  3. 3つの方法の中から、その範囲に合うものを選ぶ
  4. まずは少数の商品や1ジャンルだけで試し、手間がどれだけ減るかを確認する
  5. 問題がなければ、扱う商品や仕入れ先を段階的に移していく

仕入れ先の一元管理の方法を選ぶときに確認すること

方法を選ぶときは、「今より本当に楽になるか」を具体的な項目で確認しておくと、導入後のギャップを防げます。次のチェックリストを目安にしてください。

確認する項目 なぜ確認するのか
初期費用・月額費用 無理なく続けられるコストかどうか
対応している仕入れ先・商品の範囲 自分が扱いたい商材が含まれているか
どこまでまとまるか(検索・発注・請求) 実際に減らせる手間の範囲を見極める
支払い方法と締め日 経理・支払い作業の負担がどう変わるか
小ロット・少量から試せるか いきなり大量発注せずに始められるか

これから開業する方や、仕入れ先そのものをまだ探している段階の方は、あわせて小売店・EC の仕入れ完全ガイドも参考にしてください。仕入れ先の探し方と選び方を、開業の流れに沿ってまとめています。ネットショップとして始める場合の仕入れ先の選び方はネットショップ開業の仕入れ、個人事業主として卸仕入れを始める場合の審査の通り方は卸仕入れは個人でもできるで、それぞれ詳しく解説しています。

よくある質問

仕入れ先の一元管理とは何ですか?

複数の卸・仕入れサイトに分かれている商品検索・発注・請求のやり取りを、1つの画面にまとめて扱うことです。仕入れ先ごとのログインや個別注文の手間を減らせます。

仕入れ管理とは何ですか?

商品の発注・入荷・支払い・在庫を記録し、抜け漏れなく統制する業務全体を指します。仕入れ先の一元管理は、その中で複数の仕入れ先に分かれた「探す・発注する・請求される」を1か所にまとめる取り組みです。

仕入先と仕入れ元の違いは何ですか?

どちらも商品を購入する相手を指す言葉で、実務では同じ意味で使われます。あえて分けるなら、仕入先は取引相手の会社や店、仕入れ元は商品の出どころを指す、という程度の違いです。

一元管理と一括管理の違いは何ですか?

一元管理は情報や窓口を1か所に集めることで、一括管理は複数の処理をまとめて1回で行うことです。仕入れでは「一元管理した上で一括発注する」のように併用されます。

仕入れ管理をエクセルで行う場合の限界はどこですか?

発注そのものは各仕入れサイトで行うため、表への転記が手作業になります。仕入れ先や注文件数が増えると、転記漏れや状態の更新遅れが起きやすくなり、複数人での同時編集にも向きません。

複数の仕入れサイトを1つにまとめると、どんなメリットがありますか?

ログイン・カート・請求が仕入れ先ごとに分かれる手間が減り、発注状況を1か所で把握できます。横断で商品を比較しやすくなり、経理の締め作業もまとまります。

受発注管理システムと卸マーケットプレイスは何が違いますか?

受発注管理システムは、主に自社の在庫や販売を管理するツールです。卸マーケットプレイスは、仕入れ先の商品を検索し、発注そのものを行う仕入れの場所です。まとめたい対象が「自社の販売」か「仕入れのやり取り」かで、選ぶ方向が変わります。

仕入れ先の一元管理は無料で始められますか?

方法によります。スプレッドシートでの手作業管理は費用がかかりません。卸マーケットプレイスにも、登録・利用が無料で始められるものがあります。

仕入れ先が違う商品を、1回の注文でまとめられますか?

仕入れ先を横断できる卸マーケットプレイスを使うと、仕入れ先が違う商品でもカートを1つにまとめて発注できる場合があります。対応している範囲はサービスごとに異なるため、事前に確認してください。

orosy 編集部

この記事は AI が作成し、製品の事実と数値は一次出典で照合しています。内容の責任は orosy にあります。

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