仕入れ・小売向け

アパレルの仕入れガイド — 仕入れ先の種類、サイズ・カラーの発注条件、シーズンと掛け率の考え方

読了目安 約11分
木製ハンガーに掛けられた花柄や無地のブラウス・シャツが値札付きで並ぶ、明るい店内の衣料品売り場

写真: Rachel Claire(Pexels)

アパレルの仕入れには、アパレルメーカー・ブランドとの直接取引、衣料品を扱う卸売業者、オンラインの卸・仕入れサイト、展示会・合同展示会という4つの入り口があります。扱いたいブランドが決まっているなら直接取引や展示会、品ぞろえをこれから組む段階なら複数のブランドを比べられる卸・仕入れサイトが始めやすい入り口です。アパレルは型番ごとにサイズとカラーが分かれ、販売できる時期がシーズンで区切られるため、価格より先に「何枚単位で発注できるか」と「いつ届くか」を確認してください。

本記事は、新品のアパレルを仕入れて販売する事業者向けです。古着の仕入れは扱いません。

アパレルは、実店舗でも EC でも取り扱いの多い商品です。一方で、同じ1つの型番でもサイズとカラーの組み合わせだけ在庫が分かれ、季節が変われば売り場の商品を入れ替える必要があります。この2点が、文房具や生活雑貨の仕入れとの大きな違いです。

つまずきやすいのは、「どこで安く仕入れられるか」から探し始めてしまう点です。アパレルの仕入れ先は、扱うブランド、発注できる単位、発注から納品までの時期がそれぞれ異なり、同じ価格でも自店の売り方に合う仕入れ先と合わない仕入れ先があります。

アパレルの仕入れ先には4つの種類がある

仕入れ先の種類 得意な範囲 向いている場面 注意する点
アパレルメーカー・ブランドとの直接取引 特定ブランドの商品を深く扱う。新作を早い時期に確保する 扱うブランドが決まっていて、継続して売りたいとき ブランドごとに取引開始の手続きが必要。店の雰囲気や販売方法を見て取引を判断されることがある
衣料品を扱う卸売業者 定番の衣料品を複数の型番でまとめて調達する 定番商品を切らさず補充したいとき 取引の条件が業者ごとに異なる。扱うブランドやテイストに偏りがある
オンラインの卸・仕入れサイト 複数ブランドの比較と、少量での試し仕入れ 品ぞろえをこれから組む段階 事業者確認(審査)がある。商品ごとに販売単位が決まっている
展示会・合同展示会 新しいブランドとの出会い、実物の素材感・縫製の確認 他店と重ならない売り場を作りたいとき 会期が限られる。発注から納品まで期間が空くことが多い

オンラインの卸・仕入れサイトは複数あり、扱うジャンルと取引の条件が異なります。候補の並べ方は仕入れサイトの比較にまとめています。ブランドを組み合わせて店の個性を出す進め方はセレクトショップの仕入れで扱っています。

個人事業主がアパレルの仕入れを始めるときの準備

卸価格は事業者向けの価格です。法人でなくても、事業者として確認が取れれば個人事業主でも取引できる仕入れ先は多くありますが、どの入り口でも「事業として仕入れる相手かどうか」を確認されます。

準備するもの 内容 使われる場面
事業者としての届出・登記 開業届の提出、または法人の登記 仕入れ先によっては書類の提出を求められる
販売先のページ 自社 EC、SNS のショップページ、出店モールの店舗ページなど、商品を販売していることが分かるページ オンラインの卸・仕入れサイトでは登録時に URL の入力を求められるのが一般的
取り扱う方向性 扱う予定のカテゴリ(レディース・メンズ、トップス・ボトムスなど)とテイスト ブランドとの商談や審査で事業内容として伝える
初回の予算と売り場の広さ 初回の仕入れに充てられる金額と、並べられる型数 1型あたりの発注枚数と、何型を扱えるかを決める

個人事業主として卸取引を始める手順は個人事業主の卸仕入れでも解説しています。

アパレル特有の発注条件 — サイズ・カラー、シーズン、追加発注

アパレルの発注では、価格表に書かれていない条件が在庫の量と売り場の作りやすさを決めます。候補の仕入れ先ごとに、次の項目を同じ順番で確認してください。

確認する項目 何を意味するか 確認の仕方
サイズ・カラーの選び方 サイズやカラーを1点ずつ選べるのか、決まった組み合わせ(アソート)でまとめて発注するのか 商品ページや取引条件の「販売単位」「入数」の表記
1型あたりの最低数量 1つの型番を注文するときの最少の枚数 型番ごとに設定されている場合がある
最低注文金額と送料 1回の発注で満たす合計金額と、送料が無料になる基準 仕入れ先ごと、発送元ごとに設定されている場合がある
発注の時期と納期 シーズン前に受注して後から納品する形か、在庫品をすぐ出荷する形か 発注の締め切りと、納品予定の時期
追加発注(リピート)の可否 売れた商品をシーズン中に追加で仕入れられるか 追加発注を受けるかどうか、在庫がなくなった時点で終わりか

サイズとカラーの組み合わせは在庫の量を大きく左右する

アソートで発注する場合、売れやすいサイズだけを多めに仕入れることができず、売れにくいサイズも同じ組み合わせで手元に残ることがあります。最初は型数を絞り、1型あたりのサイズ・カラーを売り場で見せられる範囲にとどめると、売れ残りを抑えられます。

シーズンと納期から発注の時期を逆算する

アパレルの売り場は、春夏と秋冬で大きく入れ替わります。展示会でブランドから受注する形の取引では、販売するシーズンよりかなり前に発注し、納品はシーズンの始まりに合わせて行われるのが一般的です。在庫品を扱う仕入れ先であれば、必要なときに発注して短い期間で受け取れることがあります。

追加発注ができるかどうかを先に確認する

売れた商品をシーズン中に追加で仕入れられるかどうかは、仕入れ先と商品によって異なります。追加発注ができない商品は、初回の発注数がそのまま売れる数の上限になります。定番として売り続けたい商品は、追加発注に応じてもらえるかを取引の前に確認してください。小ロットで仕入れるときの送料の考え方は小ロット仕入れと送料にまとめています。

アパレルの仕入れの仕組み — 掛け率、販売価格、値下げの考え方

アパレルの卸価格は、仕入れ先が設定し、上代(希望小売価格)に対する掛け率という形で示されるのが一般的です。上代・下代といった取引で使われる言葉の意味は上代・下代とは、掛け率の計算方法は掛け率の計算で解説しています。掛け率の水準は仕入れ先やブランドごとに異なります。

アパレルでは、掛け率だけを見て粗利を判断すると見込みがずれやすくなります。次の3つを合わせて見てください。

  1. 掛け率と販売価格 — 上代で売った場合に、1点あたりいくら残るか
  2. 値下げで売る分 — シーズンの終わりには、売れ残った商品を値下げして売り切ることが多くあります。上代で売れる枚数と、値下げして売る枚数の両方を見込んで粗利を計算します
  3. 在庫の回転 — シーズンが終わると動きが止まる商品は、売り切れるまでの期間が粗利に直結します

値下げを見込んだ販売価格の付け方は販売価格の決め方で扱っています。

新品のアパレルを販売するときに確認する品質表示

衣料品は、家庭用品品質表示法の対象となる「繊維製品」に含まれます。消費者庁の繊維製品の品質表示の一覧では、上衣・スカート・帽子などの品目について、表示する事項として「繊維の組成」「家庭洗濯等取扱方法」「はっ水性」が、付記する事項として「表示者名及び連絡先」が示されています。必要な事項は品目によって異なり、たとえば靴下は繊維の組成と表示者名及び連絡先のみで、家庭洗濯等取扱方法の表示は求められていません。はっ水性の表示は、レインコート等はっ水性を必要とするコート以外の場合は必ずしも表示する必要はない、とされています。

表示を行う者は、製造業者、販売業者、またはこれらから表示の委託を受けて行う表示業者のいずれかとされています(出典: 消費者庁「家庭用品品質表示法の概要」)。また輸入品については、輸入業者が国内向けに販売する際に、国産品と同様に適正に表示することが必要とされています(出典: 消費者庁「家庭用品品質表示法の解説」)。

洗濯表示の記号は、日本産業規格 JIS L0001 にもとづくものが使われています(出典: 消費者庁「洗濯表示」)。

仕入れる側としては、次の点を確認しておくと安心です。

アパレルの仕入れを始める前に確認すること

項目 確認する内容
扱うカテゴリの範囲 レディース・メンズのどちらを中心にするか、トップス・ボトムス・アウター・ファッション雑貨のどこまで扱うか
型数と1型あたりの枚数 売り場や撮影の手間から扱える型数を決め、サイズ・カラーをどこまでそろえるかを決める
シーズンの計画 春夏・秋冬それぞれの売り場の切り替え時期と、そこから逆算した発注の時期
値下げの見込み シーズンの終わりに売れ残った商品をどう売り切るか。値下げした場合でも採算が合うか

orosy のバイヤーポータルでできること

orosy のバイヤーポータルは、複数の仕入れ先・約 20 万点の商品を、1つの画面と1つのカートから検索し、発注から請求書までを完結できるサービスです。アパレルの仕入れで関係するのは、次の点です。

在庫を持たずに EC へ掲載する場合の注意点が2つあります。お届け先は店舗・倉庫・事務所など事業者の拠点で、購入者への直接発送には対応していません。届いた商品をご自身で梱包して発送する流れになります。また発注は卸売の条件のままで、販売単位や配送グループごとの最低注文金額を下回る発注はできません。

登録・利用は無料で、かかるのは商品代金と送料だけです。初期費用も月額もなく、クレジットカードの登録なしで始められます。事業者向けのサービスのため審査制ですが、審査を待つ間もテストモードで検索から発注までの流れを試せます(取引先に通知されず、発送も課金もされません)。審査は、多くの場合 10 分ほどで承認され、担当者の確認が必要な場合も通常 12 時間以内に結果をメールでお知らせします。承認後に、卸価格つきのカタログをご覧いただけます。登録時には会社名・事業者サイトの URL・事業内容を入力します(事業者サイトの URL は必須です。自社 EC、SNS のショップページ、出店モールの店舗ページなど、販売していることが分かる URL をご用意ください)。

よくある質問

アパレルの仕入れ先にはどんな種類がありますか。

主な入り口は4つです。アパレルメーカー・ブランドとの直接取引、衣料品を扱う卸売業者、オンラインの卸・仕入れサイト、展示会・合同展示会です。扱いたいブランドが決まっているなら直接取引や展示会、品ぞろえをこれから組む段階なら複数のブランドを比べられる卸・仕入れサイトが始めやすい入り口になります。多くの仕入れ先で、卸価格で取引するには事業者であることの確認が求められます。

個人でアパレルの仕入れを始めるには何を準備すればよいですか。

事業者であることを示せる状態と、商品を販売していることが分かるページの2つです。開業届の提出などで事業者としての届出を済ませ、自社 EC や SNS のショップページ、出店モールの店舗ページを用意しておくと、仕入れ先の事業者確認(審査)に対応できます。オンラインの卸・仕入れサイトでは、登録時に販売先の URL の入力を求められるのが一般的です。

アパレルの仕入れでいう「アソート」とは何ですか。

サイズやカラーをあらかじめ決まった組み合わせでまとめた発注の単位のことです。たとえば1つの型番について、複数のサイズを決まった枚数ずつ組み合わせたセットで注文する形です。売れやすいサイズだけを選んで仕入れられないことがあるため、発注前に組み合わせの中身を確認し、売れ残りやすいサイズを抱えても採算が合うかを計算してください。

アパレルはいつ頃発注すればよいですか。

仕入れ先の種類によって異なります。展示会でブランドから受注する形の取引では、販売するシーズンよりかなり前に発注し、納品はシーズンの始まりに合わせて行われるのが一般的です。一方、在庫として用意されている商品を扱う卸・仕入れサイトでは、必要なときに発注して短い期間で受け取れることがあります。仕入れ先ごとに発注の締め切りと納期を確認し、売り場の切り替え時期から逆算してください。

アパレルブランドの商品を仕入れるにはどうすればよいですか。

ブランドへの直接の問い合わせ、展示会・合同展示会での商談、ブランドの商品を扱う卸・仕入れサイトの利用が主な方法です。ブランドによっては取引先の店の雰囲気や販売方法を確認したうえで取引を判断するため、店舗や EC の実際のページを見せられるようにしておくと話が進みます。取引の可否と条件はブランドごとに異なります。

仕入れた服を販売するとき、品質表示で確認することはありますか。

衣料品は家庭用品品質表示法の対象で、品目に応じて繊維の組成や家庭洗濯等取扱方法を表示し、表示者名及び連絡先を付記することが定められています。表示を行う者には販売業者も含まれるため、仕入れた商品にこれらの表示が付いているかを検品の段階で確認してください。EC の商品ページに素材や洗濯方法を書く場合は、商品に付いている表示と一致させます。

アパレルの仕入れサイトを選ぶときは何を比べればよいですか。

扱っているカテゴリとブランド、サイズ・カラーを選べる単位、最低注文金額、送料の負担と無料になる基準、納品までの日数、支払いの方法と期日を比べます。アパレルは型番ごとにサイズとカラーが分かれるため、1型あたり何枚から発注できるかが在庫の量を大きく左右します。候補のサイトごとに同じ項目を並べて比べてください。

orosy 編集部

この記事は AI が作成し、製品の事実と数値は一次出典で照合しています。内容の責任は orosy にあります。

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